外務省「脱炭素技術海外展開イニシアティブ」にWEF「α-Gaia」、「Polaris」が共に採択されました


概要

 気候変動問題は、国境を越えて取り組むべきグローバルな課題であり、国際社会の一致した取組の強化が求められています。そのような中で、日本は、2014年度以降6年連続で排出量を削減し、2013年度比の排出削減量は約14%となっていますが、これは、日本の優れた脱炭素技術に支えられたものです。

 他方で、多くの開発途上国では、必ずしも高度な脱炭素技術が導入されておらず、これらの国における取組の強化が急務となっています。「脱炭素技術海外展開イニシアティブ」は、日本企業と日本のNGOが協力しつつ、日本企業が有する高度な脱炭素技術を、支援を必要とする開発途上国に提供するメカニズムです。

 

採択された装置

採択装置の温暖化防止効果

① 「α-Gaia」によるホテイアオイの低コスト・短期間堆肥化

その驚異的な繁殖力で「青い悪魔」と言われるホテイアオイは、今や世界的な侵略的外来種となっており、漁業、取水、感染症(マラリヤ)等で地域に大きな打撃を与えている。一方ホテイアオイが繁殖する赤道周辺地域では食糧不足で、焼き畑農作や違法森林伐採が続いている。

「α-Gaia」を利用したホテイアオイ堆肥化は、低コスト、短時間で良質の堆肥を製造できる。結果的に本来の漁業は復活し、良質肥料使用で森林が守られ、CO2削減に貢献する。

また、「α-Gaia」でホテイアオイの細胞壁を分解することで、ホテイアオイからのメタンガス生成時間が大幅に短縮できる(同じ時間なら、何倍ものメタンガスが生成可能になる)。

 

② 「Polaris」による稲から抽出のバイオ炭&シリカによる温暖化防止

米生産国においては稲わら処理が大きな問題となっている。インドなどは「藁焼き」による大気汚染や健康被害が社会問題となっている。

「Polaris」は稲わらやもみ殻を燃やさずにバイオ炭や非結晶シリカとして抽出することが出来る。稲作は水田に水を張った時の嫌気状態の土壌から発生する多量のメタンが世界的問題となっている。しかし、土壌に炭を混合すると、メタンの発生が30~50%削減できることが実証されている。

また、非結晶シリカは高温に弱いイネの対策に効果がある。シリカは800℃以上では結晶化するため、今までの燃焼では非結晶になり水に溶けなかった。「Polaris」は300℃まででシリカ抽出するため、全て良質の非結晶シリカとなり、稲の高温対応に貢献する。

 

α-Gaia1000
α-Gaia1000

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Polris3.0
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